東京・馬喰町のアートギャラリーKKAG(Kiyoyuki Kuwabara Accounting Gallery)では、2025年9月17日(水)から10月4日(土)まで、大西みつぐ写真展「面影 1979」を開催します。
KKAGでは2年ぶりとなる大西みつぐ氏による写真展。大西氏が45年前にニコンサロンで展示した12枚の全紙サイズのモノクロ6x6作品が最近になって一式発見されたため、今回は1979年に制作されたビンテージプリントを当時のまま展示します。
併せて、本展では須田一政作品を1点特別に展示します。
会期中にはトークイベントも行いますので、ぜひご高覧ください。
協力:SUDA ISSEI Works
* 入場無料
** 最終日10月4日(土)は18時閉館
【トークイベント】 9月20日(土) 15時〜16時 参加費500円
1970年代に須田一政氏と旅をした 吉岡茂氏 をお招きして
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1979年。私はおもむろに6×6のマミヤC220を使いモノクロを撮り始めている。1972年のカメラ毎日「アルバム72」に「天城峠」を、5月号に「残菊ブルース」を、ともに6×6のモノクロ作品として発表していた須田一政さんの作品に心酔していたからだ。
須田さんの作品は70年代前半は35ミリの作品も数多いが、75年のカメラ毎日12月号からの連載「風姿花伝」が注目され、さらに78年から始まった日本カメラでの連載「民謡山河」により6×6の独特のスナップショットが知られていく。そしてその頃、私は本物の「須田一政」に出会った。その経緯はともかく、1979年に6×6を撮り始めたのは必然だったといえる。
マミヤで撮れるかどうかはともかく、須田さんの「写真」は撮り方や路上の歩き方のみならず、写真家としていかに生きるのかということにまで及び、収入や立身出世に関わらない、極めて気紛れな「写真のみち」への憧れとなっていく。80年代のモノクロは6×6で走った。したがって、この「面影」は節目としての小さな希望でもあり「生きる力」の発露のようなものだろう。さらにいえば、1979年の自分の写真に、写真家・須田一政の面影を探すことで、なにかの糧としたいのかもしれない。
大西みつぐ
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【作家プロフィール】
大西みつぐ | Mitsugu Ohnishi
1952年 東京深川に生まれる
1974年 東京綜合写真専門学校卒業
1975年より1994年まで 同校研究室、教務室に勤務・専任講師を務める。
1997年より2001年まで 東京造形大学非常勤講師
2006年より2008年まで 関東学院大学非常勤講師
2000年より2007年まで ニコンサロン運営委員
2002年より2013年まで 武蔵野美術大学非常勤講師
2013年より2018年まで 大阪芸術大学客員教授
現在
日本写真家協会会員、日本写真協会会員、ニッコールクラブアドバイザー、東京綜合写真専門学校特別講師、酒田市土門拳文化賞選考委員
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