~開催に寄せて~
現代の食と健康を見つめ直す「食と農の映画祭@世田谷」を開催します。土の中の微生物と腸のつながり、有機農業が生み出す豊かな食物、学校給食が地域や子どもの未来に及ぼす影響まで、“食と農の循環”を立体的に学べる1日です。土壌が変わると作物が変わり、食べる人の体も変わっていく—そのプロセスを映画と講演、トークセッションを通して皆さんと共有したいと思います。
~学びの深い対話を導くお二人の登壇者をお招きして~
2024年に発刊され、有機農業を最新科学で捉え直し、土壌と社会の関係を問い直す議論を広げ話題となった”シン・オーガニック”の著書 吉田太郎氏と、1994年から農薬・化学肥料を使用することなく、代々学生たちと有機野菜を栽培し、教育農場として日本発の有機JASを取得した恵泉女学園大学の名誉教授 澤登早苗氏を迎えてお話頂きます。専門的な視点に触れながら、日々の食と農をより身近に感じられる機会です。
”腸は第二の脳”といわれます。食べ物を変えることで、腸内細菌が活発化し免疫力が上がり健康になるだけではなく、腸は独自の神経網を持ち、脳と双方向に情報交換し、感情や健康に影響を与えるため、パフォーマンスをあげたいビジネスパーソンにも必見です。
”食”を通して、自らの体や心、地域や人との関わり方を見つめ直す、市民団体が心を込めて贈る温かい映画祭です。
どなたでも楽しく参加できます。皆さまのご参加をお待ちしております。
主催団体:SlowFood Community SetaBio
代表 村田 櫻
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【イベント概要】
日時:2026年2月7日(土)11:00-19:30(10:30開場)
参加費:1部 1,200円 ※各回入れ替え制 通し券 3,000円
場所:北沢タウンホール 12F スカイサロン
※京王井之頭線、小田急線 下北沢駅より徒歩3分
【イベント詳細】
【第一部】映画 11:00~12:30 (81分)
『いただきます2〜ここは、発酵の楽園』
<映画の内容>発酵食と暮らす人々の毎日をあたたかく描いた、農林水産省タイアップ作品です。土と微生物がいきる環境で育まれる伝統食の力、子どもたちの元気な姿、地域の知恵がつむぐ“発酵のある暮らし”の魅力をわかりやすく紹介します。食が変われば、体も心ももっと健やかに。希望あふれるドキュメンタリーです。
講演 :12:30~13:15(45分)
「土が変わるとお腹も変わる
~土壌微生物と有機農業~」
吉田 太郎 氏 有機農業研究家
フリージャーナリスト
<登壇者プロフィール>
1961年生まれ。東京都杉並区で育つ。筑波大学自然学類卒、同大大学院地球科学研究科中退。大学では地質学を専攻。東京都および長野県の農業関係行政職員として長期計画づくりや補助事業に携わるほか、長野県農業大学校教授として土壌肥料学演習を担当。有機農業推進担当職員として現地の農業者や消費者、国内外の研究者とも交流した。なお、大学院時代に初めて訪れた海外はネパール。2022年に定年退職し、全国各地での取材・講演活動のかたわら、文化人類学者の川喜田二郎氏が提唱した「晴耕雨創」の生活を送っている。
主な著作:『200万都市が有機野菜で自給できるわけ-都市農業大国キューバ・リポート』韓国でも翻訳出版。『世界がキューバ医療を手本にするわけ』『文明は農業で動く-歴史を変える古代農法の謎』などのほか、最新刊の『社会実装するオーガニック 世界と日本の地域再生最前線リポート』と4部作を成す『タネと内臓-有機野菜と腸内細菌が日本を変える』『コロナ後の食と農-腸活・菜園・有機給食』『土が変わるとお腹も変わる-土壌微生物と有機農業』(以上、築地書館)『シン・オーガニック-土壌・微生物・タネのつながりをとりもどす』(農山漁村文化協会)
◆◆◆ランチタイム13:15~14:00◆◆◆
●旬野菜のマクロビランチBOX
玄米土鍋ごはん お茶付 1,200円
※要事前予約 数量限定
※アレルギー食材:小麦粉・ゴマ
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【第二部】映画 14:15-15:45(約80分)
『美味しいごはん』
自然の恵みをいかした食と、心をこめてごはんをつくる人々の姿をていねいに追ったドキュメンタリー。土や水、微生物など“いのちの循環”を大切にする暮らしが、食卓の安心や体の健康につながっていく過程を映し出します。料理をつくる喜び、食べる幸せ、地域や家族のつながりが深まっていく様子が温かく描かれ、観る人に「日々の食を大切にしたい」と思わせてくれる作品です。
講演 :12:30~13:15 (45分)
「いのちの循環にふれる授業
~有機農場で起きた小さなキセキ~」
澤登 早苗 氏 恵泉女学園大学名誉教授
自由学園講師 フルーツグロアー澤登 共同代表
特定非営利活動法人Life Lab Tama代表
<登壇者 プロフィール>
山梨県牧丘町生まれ。東京農工大農学部卒、NZマッセイ大学大学院ディプロマコース修了、農工大大学院連合農学研究科修了。農学博士。 山梨市牧丘町でブドウ・キウイフルーツの農薬不使用・有機栽培を長年営む"フルーツグロアー澤登"の共同代表者。有機農業をベースにした教育プログラム「生活園芸」の開発・実践とそれを応用した地域連携プログラムを展開。都市部における子育て支援のためのコミュニティ再構のために、有機農業が果たすことができる役割を提案・実施。主な著書として「有機農業大全 : 持続可能な農の技術と思想」「教育農場の四季」等。
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【第三部】映画 17:00~17:45 (42分)
『希望の給食~食と農がつむぐ自治と民主主義~』
学校給食を通して「子どもたちの未来をどう守るか」を問いかけるドキュメンタリー。農薬に頼らない作物づくりや地域農家との連携、自治体の取り組みなど、有機給食を実現するまでの道のりを多角的に描きます。給食を“単なる食事”ではなく、地域の農業を支え、子どもの健康を守り、民主主義を育てる大切な仕組みとしてとらえ直す視点が新鮮です。住民・行政・生産者が力を合わせ、よりよい社会をつくるプロセスを丁寧に示し、「私たちにもできることがある」と希望を感じさせる作品です。
【トークセッション 】17:45~18:30
テーマ:『進むオーガニック学校給食~その先に見える日本の食と農の未来~』
吉田太郎 氏 澤登早苗 氏 ファシリテーター 中村美香子 氏(SetaBio)
公共調達(学校給食)によるオーガニック野菜の安定需要で、農家減少に歯止めをかけ、持続可能な地球と人に優しい未来が拓ける?
日本の食を守り、自給率をあげるために、国や地域、私たちに出来ることは?!待ったなしの課題についてお話しを伺います。
講演後:18:30-19:30 会場にて交流会
※交流会参加者は1部~3部いずれかに参加された方に限ります。
お申し込みはコメント欄のPeatixからお願いします。
主催:SlowFood Commmunity SetaBio
協力:公益財団法人世田谷トラスト
世田谷区の学校給食を有機無農薬にする会
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