2025年11月24日(月・祝)
18:00開演(開場17:15)
『田中悠美子音楽実験室2025
〜義太夫三味線音響エクスペリメンタル
―日本の伝統楽器・義太夫三味線の音響世界を今に解き放つ』
人形浄瑠璃「文楽」や歌舞伎などに用いられる義太夫節(浄瑠璃)の伴奏楽器、義太夫三味線。
通常の三味線より胴が大ぶりで棹や弦が太く、豊かな倍音や深い余韻を備えた低音が特徴。
第24回佐治敬三賞を受賞した昨年のリサイタルに続き、今年は現代音楽、エレクトロニクス、ジェネレーティブAI、ジャズの精鋭たちの力を借りて、その魅力的な音色に迫る。
【会場】
晴れたら空に豆まいて(東京都渋谷区代官山町20-20モンシェリー代官山B2)
http://haremame.com/
【出演】
田中悠美子(義太夫三味線)
【客演】
菊地成孔(サクソフォン)
林正樹(ピアノ)
瀬尾高志(ベース)
佐原洸(エレクトロニクス)
向井響(エレクトロニクス)
田島浩一郎(ジェネレーティブAI)
【プログラム】
●藤倉大 《Jiai(慈愛/地合)》義太夫三味線のための~ロングバージョン(義太夫三味線ソロ)(2024委嘱初演)
●佐原洸 《連歌Ⅴ》(義太夫三味線とエレクトロニクス)(2025委嘱初演)
●向井響 《乙女椿~義太夫三味線とライブエレクトロニクスのための》(義太夫三味線とエレクトロニクス)(2025委嘱初演)
●田島浩一郎 《タブローの方法》(義太夫三味線とサックスとジェネレーティブAI)(2025委嘱初演)
サックス:菊地成孔
●義太夫三味線×ピアノ×ベース(ジャズ、オリジナル、古典、即興)
ピアノ: 林正樹、ベース:瀬尾高志
DJ:安達楓 『日本の声の記録』[開演前]
【プロフィール】
田中悠美子 (義太夫三味線)
東京藝術大学・大学院にて音楽学専攻。四世野澤錦糸、鶴澤重輝、竹本駒之助に義太夫三味線・義太夫節を師事。四世竹本越路太夫預り鶴澤悠美として活動。即興音楽、現代音楽、劇場音楽、映画音楽、メディアアートなど国内外の様々なシーンで演奏活動。海外演奏は世界30か国。大友良英のバンド“GROUND ZERO”、ハイナー・ゲッベルスの音楽劇 『Hashirigaki』、バジル・ツイストの現代人形劇『Dogugaeshi』など。ソロアルバム『tayutauta』、DVD『Yumiko Tanaka Music Performance』、『まるごと三味線の本』編著、坂本龍一『schola vol.14日本の伝統音楽』共著。1990年度芸術選奨文部大臣新人賞。2006年ACCグランティー、2008年度文化庁海外研修特別派遣。2009年義太夫節保存会会員として重要無形文化財総合認定。「田中悠美子リサイタル 2024〜義太夫三味線の音響世界」に対しサントリー芸術財団第24回佐治敬三賞。写真:三浦麻旅子
藤倉大(作曲)
大阪生まれ。15歳で単身渡英しJ.ベンジャミンらに師事。1998年セロツキ国際作曲コンクールに当時最年少で優勝。これまでにロイヤル・フィルハーモニック作曲賞、国際ウィーン作曲賞、パウル・ヒンデミット賞、第57回/第63回/第67回/第70回尾高賞、第19回芥川作曲賞、中島健蔵音楽賞、エクソンモービル賞、2017年ヴェネツィア・ビエンナーレ音楽部門銀獅子、2019年文化庁芸術選奨文部科学大臣賞等を受賞。オペラの国際評価も高く、2015年にシャンゼリゼ劇場、ローザンヌ歌劇場、リール歌劇場の共同委嘱によるオペラ《ソラリス》を世界初演。20年には3作目のオペラ《アルマゲドンの夢》を新国立劇場で世界初演した。17年から東京芸術劇場で開催の「ボンクリ・フェス」アーティスティック・ディレクターを務める。近年の活動は多岐に渡り、リモート演奏のための作品発表や、テレビ番組の作曲依頼も多数。録音はソニー・ミュージックジャパンインターナショナルや自身主宰のMinabel Recordsから、楽譜はリコルディ・ベルリンから出版。
佐原洸(作曲/エレクトロニクス)
作曲、電子音響デザイン。作品は有機的で流動的、繊細な音響を特徴とする。東京音楽大学、東京藝術大学大学院、パリ国立高等音楽院(CNSMDP)作曲専攻をそれぞれ卒業、修了。フランス国立音響音楽研究所(IRCAM)作曲研究員。作品はEnsemble Intercontemporain、アール・レスピランなどの団体によってアジア、ヨーロッパ各国で演奏される。器楽と電子音響のために書かれた作品における電子音響パートの演奏を在仏時に開始。これまでに約100の器楽と電子音響のための作品の演奏に携わる。PAC-E、kasane、Metamor、プラットフォーム各メンバー。洗足学園音楽大学、ヤマハマスタークラス各講師。
向井響(作曲/エレクトロニクス)
これまでにローソン・メイ作曲賞、マリン・ゴレミノフ国際作曲賞を受賞。2025年モナコ・ピエール皇太子音楽財団 若手作曲賞ノミネート。第6回マータン・ギヴォル国際作曲コンクール 第1位。ORDA-2019作曲部門第1位。2018年ストラスブール現代音楽祭にて、最優秀賞。第84回日本音楽コンクール作曲部門。第33回ACL青年作曲賞第1位受賞。桐朋学園大学卒業、ハーグ王立音楽院ソノロジー研究所修士課程を最優秀で卒業。現在三井グループ、野村財団、ポルトガル科学財団の支援を受け、ポルト大学博士研究員。主な作品に、「機械の肌Ⅴ」(NHK委嘱)、「人魚姫に別れを告げて」(ストラスブール現代音楽祭委嘱)、「海への賛歌」(グルベンキアン財団委嘱)など。
田島浩一郎(作曲/ジェネレーティブAI)
新音楽制作工房メンバー。ドラマ·映画ドラマ『岸辺露伴は動かない』シリーズをはじめ、劇伴を手がける一方、ポップで実験的な菊地成孔+新音楽制作工房『未来のコドモたちの食べ物』(Angelic)などジャンル横断的に活動。さらにグラフイッグでは、ペベ·トルメント·アスカラール『天使乃恥部』ジャケット原画を制作。「AIと音楽·美術」の接点に身を置き、先端領域を横断し制作を続けている。
菊地成孔 (サックス)
音楽家/文筆家/大学講師。音楽家としてはソングライティング/アレンジ/バンドリーダー/プロデュースをこなすサキソフォン奏者/シンガー/キーボーディスト/ラッパーであり、文筆家としてはエッセイストであり、音楽批評、映画批評、モード批評、格闘技批評を執筆。ラジオパースナリティやDJ、テレビ番組等々の出演も多数。2021年、音楽制作ギルド「新音楽制作工房」を立ち上げ、代表を務める。
林正樹 (ピアノ)
自作曲を中心とするソロでの演奏や、「林正樹グループ」「間を奏でる」などの自己のプロジェクトの他、小野リサ、椎名林檎、LEO、マレー飛鳥、藤本一馬など様々な音楽家とアコースティックな演奏活動を行なっている。
「Banksia Trio」「菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール」などのグループにも在籍中。多種多様な音楽的要素を内包した、独自の諧謔を孕んだ静的なソングライティングと繊細な演奏が高次で融合するスタイルは、国内外で高い評価を獲得している。最近ではNHK大河ドラマ「べらぼう」「光る君へ」、NHK朝ドラ「虎に翼」などのレコーディングにも参加。作曲家としても2021年公開の映画「すばらしき世界」(監督、脚本:西川美和、主演:役所広司)の音楽を担当し、第76回毎日映画コンクール音楽賞を受賞。
瀬尾高志 (コントラバス)
札幌出身。札幌交響楽団元首席奏者・藤澤光雄氏にコントラバスを師事。2006年には石田幹雄トリオの一員として「横濱ジャズプロムナード・コンペティション」でグランプリを受賞。ガット弦による繊細なタッチと、豊かな倍音を伴うアルコ奏法に定評があり、板橋文夫、坂田明、芳垣安洋といった日本の名手たち、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアの海外アーティストと数多く共演。ジャズを基軸としながらも、ボーカル、能楽、ダンスとのコラボレーションなどジャンルを超えた活動を展開。 地元の北海道では、コントラバス集団「漢達の低弦」を主宰し、ワークショップやコンサートを企画・開催。2020年にはソロアルバム『Wind Dance』を、2024年には3人のコントラバス奏者(The Bass Collective) による作品『瞬く森』を発表。
安達楓 (DJ)
1996年生まれ。日本の古典音楽や現代音楽の録音を収集するかたわら、リスニングスタイルのフィールドでDJとして活動。日本音楽を聴くイベント『三々五々』や、前衛・実験音楽を探究するメンバーとの『SiNUS』、『田中悠美子リサイタル2024』などに参加。また舞台制作助手として、『琵琶と声明による西行花伝 聲の帖』(再演版/演出:茂手木潔子)に携わる。
【チケット】
(1ドリンク込)税込:予約一般4000円、25歳以下2500円 当日一般 4500円、25歳以下3000円
※25歳以下チケットのお客様は、当日受付にて年齢がわかる顔写真付きの身分証をご提示いただきます。
該当するお客様でも身分証がない場合は、通常のお値段でご入場いただくことになりますので、あらかじめご了承ください。
【チケット取扱】 TEKET
https://teket.jp/15365/55428
※QRコードによるEチケットです。ご自分のスマホに格納、あるいはPDFをプリントアウトして受付にご提示ください。
【問い合わせ】 ナヤ·コレクティブ
https://forms.gle/DKXyiDqsimZCs2J49
メールアドレス
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企画・主催:田中悠美子
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
助成: 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成]