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スペインのサンセバスチャンは人口15万人ながら、ミシュランの星付きレストランが15もある、世界一の美食都市として知られています。それを底支えするひとつに「美食倶楽部」の存在があります。美食倶楽部とはスペイン語「Sociedad Gastronómica」の日本語訳です。100年前のスペインには厨房は女性のものという文化があり、料理好きの男性は外にキッチンを求め、そこで料理を作り、味わい、食を語り、大いに楽しんだそうで、そうした美食倶楽部がいまや100以上あると聞きます。そうした美食倶楽部が、いまの美食都市サンセバスチャンを作ってきたひとつの要素でもあると思います。 ひるがえって日本はどうでしょうか。食べ歩きはとても盛んで、いまやバブルといってもいい。有名店は予約1年待ち、2年待ちで、食べて飲んで5万円の寿司屋もざらです。もちろん、美味しいものを食べることはとても楽しいことですが、食文化は食べるだけではありません。 私たちは「食べ歩き」だけではない食の楽しみをもっと味わいたいと思って、この団体を設立しました。たとえば「作ること」を知れば、食の楽しみはもっと複合的になります。そこで千代田区一番町にキッチンを構え、そこに「食」が大好きな人々が集い、自分たちで作ったり、食べたり、話をする「食コミュニティ」の拠点としました。もっと料理上手になりたい人には、プロに料理を習う講習会も開きますし、プロとキッチンを囲んで食のいまを話し合う場も設けます。地方の料理人とも交流を深めたいですし、生産者の話も聞いてみたいと思います。なによりも、いま飲食店で黙々とがんばっている若い料理人たちに未来の日本の食文化をより豊かにしてもらいたいと思い、彼らの交流の機会を設けたいと思いますし、料理会も行いたいと思っています。 スタートアップのメンバーは、これまで金融や医療、地域ビジネス、人材ビジネス、マスコミなどさまざまな仕事をしていきましたが、全員の共通点は「食を愛すること」です。私たちがこれまで築いてきた財産を食文化の発展のために尽くしたいと思っています。